正しい査定とは

まずは物件の価値を正しく知るところから

不動産の価値を正しく知るためにおこなうのが「査定」です。

でも実は、査定価格イコール成約価格って事ではないのです!

ん?じゃあ査定って何なんだろう?
なんだか混乱させてしまいましたね。
しかしながら、査定を正しく理解することが、売却を成功させるとても重要なポイントとなります。
なので、少しばかり説明が長くなりますが、売却を成功させたい方は是非とも読んでみてくださいね。

不動産は一物四価

まず、不動産には4つの価格があります。
具体的にこの4つを挙げてみると

● 公示価格 (国土交通省)
● 相続税評価額 (国税庁) 路線価格ともいわれます。
● 固定資産税評価額 (市町村の税務課)
● 時価 (実際に売れる価格) 実勢価格ともいわれます。
 不動産には4つの価格があります

上記3つは税金徴収などのために、公的機関が定めている価格です。
そして査定とは時価、実際に売れる価格がいくらなのかを知るためにおこなうものです。

路線価格が査定価格のホントウソ?

お客様から「路線価がいくらだから、これが査定価格ですよ。」 との説明を受けました。なんて話をよく耳にします。

たしかに路線価は公的機関が定めている価格ですし、物件の種類や場所によっては、路線価を基準として査定価格を算出することもありますし、銀行などの担保評価も路線価を参考にして算出するので、まったく関連性が無い訳でもありません。

しかし、それでも厳密にいうならば、やはり路線価などの公的価格と時価価格とは、次元の異なるものです。

何故ならば、時価(実勢価格)は常に変動していますし、たとえば同じ路線価に面している物件であっても、個々異なる要素によってその実勢価格も大きく変動するからです。

 

たとえば同じ路線価に面した2件隣り並びの住宅があるとします。

そして、この2件は、土地建物の広さ、程度、築年数もまったく同じだとすると、売れる価格も同じになるでしょうか?

答えはもちろんNOです。違ってくる理由は、いくらでもありますが、たとえば

 

 ● 日当たりや通風の違い

 ● 眺望の違い

 ● 駐車可能台数の違い

 ● 間取りの良し悪し

 ● 建物の外観の違い

 ● 道路に面する間口や角地などの違い

 ● 事件・事故などの過去履歴

 ● インテリアセンスの雰囲気違い

 ● 売却するタイミングの違い

 ● 清掃などの手入れの違い

 ● 隣家・隣地の状況差による環境の違い

 

これらが違ってくれば、成約価格も変わることは理解できるかと思います。

図面や数値上だけでは同じに見えても、その他様々な理由で変動するのが時価なのです。

したがって、路線価格(公的価格)だけで、正しい査定価格を導き出すなどナンセンスであるといわざるをえません。

逆にいえば、公的価格と実勢価格とは違ってくるからこそ査定が必要なのです。